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20年前の患者さん

昨日、義歯の支台がとれてIさんがいらっしゃいました。Iさんは母の歯科医院の時からの患者さんでもう20年以上のお付き合いになります。今話題のインプラント治療ではないですが下の顎に部分入れ歯を入れています。10年前に一回作り換えていますが、治療してから20年間まだ一本も歯を抜いていません。本人も79歳にもなってなんでもおいしく食べられて本当に幸せだとのこと。その当時、保険ではなくて自由診療でIバータイプのしっかりとした金属床を作りました。そのIさん曰く「友達とよく歯の話をするのよ。みんな入れ歯があたって痛くて何も噛めないのよ。」「いろいろな歯医者に行くのよ。私はそんな保険の歯医者さんでなく自費のちゃんとした歯医者さんに行きなさいよ」そして最後に「墓までお金を持っていけないのだから、生きてるうちに活き金を使いなさいと」もっともなご意見でした。

遠くからの患者さん

先週の金曜日はわざわざオーストラリアのメルボルンよりYさんが来院されました。左上の1番が打診痛みがありCTより2根管あることが判明。早速メタルボンド、メタルコアーを撤去し根管治療を始めた。通常だと薬で終了だが、時間の制約がある。ここはCOSMOを使って電気的に根尖を滅菌しバーチカル根充しファイバーにて築造した。ここまでで所要時間3時間、後はテックを作って終了。Yさんお疲れさまでした。
 土曜日は高知県よりY/Kさんがいらっしゃって左下6番7番の金属の入った冠を白くしてほしいとのご要望でしたので、早速撤去して形成し印象を取って自慢のCERECにて製作。強度を考慮してイボクラー社のe-Max材料にて作った。昼休みを返上して小泉先生と共同で完成し午後にセットしました。Y/Kさんにとっては3時間半の長丁場でしたが、歯のクリーニング、CR充填などかなり濃い治療でしたのでわざわざ飛行機での来院は決して無駄ではありません。われながら当院の歯科衛生士とドクターの連携の良さには感心しました。
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一流であること

当院の患者さんでTVでもコマーシャルをやっている会社の社長さんでNさんがいます。僕とほとんど年齢は変わらないのですが、1代で会社を築き今は引退していろいろなことをやっています。その方曰く「自由診療で費用もかかる先生のところに何故僕がきているのか」「それは安心して先生に治療を任せられるからだ」と言っていました。そして1流であるからだと。一流とは何かの僕の問いに「まず第一にその仕事が誰よりも好きであること、そしてその仕事は誰よりも負けないくらい秀でていること、最後に仕事にたいしてゆるぎない自信を身につけていること」さらに自分の仕事に命をかけていることを追加していました。昨今、保険診療の減収でいかに自費を増やすかのセミナーが流行っていますが、大切なのは自分自身の問題ではないでしょうか?日々精進と研鑽を積むことがステップアップにつながると思います。

成澤さんおめでとう

うちの患者さんで南青山のレ・クレアションドナリサワの成澤シェフにサンペレグリノ2010年世界ベスト50(ロンドン4月26日月曜日)のベスト24位に選ばれました。本当におめでとうございます。この賞はミシュランの覆面審査員と違い、料理のプロの方たちが推薦し賞をきめるそうです。特に今回は土とゴボウのスープ、ねぎの炭焼きしたものをくるんだ牛肉が評価されたそうです。まさにプロが選んだベスト50といえます。日本のフレンチでは唯一だそうです。そして当院も食の原点である歯を担当させていただいて本当に光栄です。料理の写真は以前のブログにも載せてありますのでご興味ある方は見てください。
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New-ISFのおしらせ

こころある歯科医師に告げる。ここにNew-ISFの発足を宣言します。
かつて栄光のスタディーグループISFが存在していましたが諸般の事情により休止していました。ISFとはInsititute of Stomatognathic Functionの略で日本名:顎口腔系機能研究会です。この名を使うことはすなわちIaaid Asia学会に所属することになります。なぜなら佐藤先生の思入れも強くオーストリアナソロジーの草分け的な存在だからです。僕としてもこの名を切り捨てることもできず結果的にNew-ISFということになりました。したがって根底には咬合学をベースに矯正、インプラント、補綴と総合的に勉強していきます。我と思うものはISFの旗のもとに集まれ。

本日のオペ

本日も左の下の第一大臼歯にカムログインプラント5.0×11mmを埋入した。抜歯してから1カ月半しかたっていなく、本当であったら3か月待った方がいいと思っていた。しかし、しかし、これが大口式のOAMを使うと適応症になってしまう。なぜかというと骨をうまく動かすことが出来るからだ。歯槽中隔の真ん中からOAMを入れ広げていくのである。さらに7番の近心骨欠損を骨によって埋めてしまうことも可能である。この秘伝をどうしても知りたい人はOAMの僕のコースを受講すべし。
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昨日のオペ

昨日、午前と午後の2回にわたってインプラントの手術を行った。2症例共に即時抜歯、即時埋入のケースでたまたま両方ともに下顎の5番であった。両方とも完ぺきな位置に埋入することが出来たが、結論からすると従来のドリリングだと難症例のケーだが、この大口式だと安心、確実なケースへと変貌する。時間はかかるが、僕はこの方が好きだ。従来のドリリング式インプラント埋入法を家の建築に例えるなら2×4のプレハブ式木造建築だとすると、大口式はまさに匠の技を駆使する宮大工と言える。時間はかかるが、電動ドリルで簡単にねじで留めてしまうものと比較して、木を削ってはめあわせる匠の世界とあなたはどっちを選択するか。以前に大工の棟梁が言っていた言葉に「兄ちゃん按排良くやってくれよ」という按排にひかれる。按排とは程よく処理することで、要は完ぺきにうまくやれよという言葉だ。したがってこの方法にはマニュアルはない。症例相談でも先生方には最後には按排よくやってくださいとしか言いようがない。しかしそれでは大口塾の師範としてカッコつかないので、今は一生懸命ビデオ撮影を試みている。こうご期待。

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