匠の技
Category:インプラント
われわれ歯科医師は科学的な思考力と匠的な技術力が要求されます。たとえばインプラントの手術などは事前にCT画像などできっちりと診断してサイズや長さを決めます。しかしいざ埋入する時にはOEM(大口式器具)にて骨の硬さや広がり具合などを見ながら手指感覚で操作します。このことにより従来法のドリリングで穴をあける方法よりかなりうまく入れることができます。その時にどのようにしたら先生のようにうまくできるのか?という質問に、大工さん用語のちょうどいい按排(あんばい)でやってくれと言います。すなわちこれは理論や理屈ではありません。よく見て物まねをして秘伝を盗み取るのです。僕自身も修行時代に師匠の矢澤先生より秘伝を盗み取りました。師匠は何も教えてくれません。ただ見てろと言います。今はうちの小泉先生が盗み取っています。学校出たての先生方はあせらずじっくりと修行を積んでもらいたいを思います。